先日見てきたアリ・アスター監督のホラー映画『ミッドサマー』を見て以来、ずっと考えていたことがある。
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この映画は大学生がスウェーデンの奥地へ90年に一度行われる祝祭を見に行く話だ。
なんとなく恋人関係も家族関係も友人関係も、ぜんぶ現代的な感じにギクシャクしてる若者たちが、その崩壊直前のバランスを、それでもすぐに崩壊はしないように用心しいしい旅行に出、旅先で一見理想郷のごとく見える花と絶景と善意の村にたどりつく。
その花と絶景と善意の理想郷は、総員でひとつの生き物のようにありとあらゆる感情を全員そろって共感する謎の共同体であり、「同調圧力」なんていう言葉の意味を軽く超えていく万事につけハイな祝祭感にあふれている。
それがもう本当に居心地悪くて笑えるわけだ。
で、その全員でひとつの感情を味わっているときの仕草が、私はどうも見おぼえがあるぞ、ということをずっと考えていたのだが、今日やっと、ふいに正体がわかった。
だからあんなに笑いが止まらなかったんだ、ちょうど世代だもの。
見てない人には絶対話を盛ってると思われそうだが、見た人にはわかってもらえると信じている。
本気で志村けんみたいな村があったら怖いじゃん、という話だ。
そんなの怖いに決まってる。
『ミッドサマー』本国ティザー予告(日本語字幕付き)|2020年2月公開