晴天の霹靂

びっくりしました

羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)~そもそも黒い猫の妖精とは

ちょっと変わったアニメ映画を観てきました。

 


<羅小黒戦記>日本予告編

 

中国の動画サイトから大人気になったウェブアニメをもとに映画化したもので、日本でもだいぶ話題になっている、とのこと。タイトルもどう読むのかおぼつかないし、どんなものかあまりにも見当がつかなかったのでいっちょ行ってみました。

 

予想と違う方向からくるからオモシロいものでした。

とにかく日本人にはたいへんになじみ深く「あー、ジブリだなあ」と思ってみていると、ドラゴンボールになり、AKIRAになり、かと思うと低予算深夜アニメのチープなテイストも随所にあり、ゲームっぽくもある。

 

断片を取ってみればどこで切り取っても大変になじみある世界ではあるんですが、遠慮なく好きなものをどんどんつないでいってずっとクライマックスというリズム感は、私が馴染んできた「一点にむかって緩急つけつつ盛り上がっていく」というハリウッド式ドラマの構造とは違っていて、正直情報量に疲れてちょっと寝落ちをしています。

それでもこれはたぶん、自分の時間感覚の中で好きなものの好きなところを全熱量を持って楽しむストーリーであり、私の見方も結構正しいぞ、という気がするんです。

 

人間による開発で住家を追われた黒い猫の妖精シャオヘイが居場所を求めて放浪する話ですよ。それが、私の良く知っている、既視感のある世界観の中で精いっぱい頑張ってやっているのです。「師匠ーーーっ!」て叫んで走っていくシーンでもう、熱涙とどまるところを知らず、よかったねよかったね、家のない黒猫が報われてよかったね。

 

やっぱりどれだけ換骨奪胎しても人の心を強烈に動かしてしまうジャンプ的世界観すごいですね。「師匠ーーーっ!」で泣くような人間ではないんだけどな、本来は。