2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧
ちょっとばかり郊外を歩いていたら、街が切れたあたりで目の前に唐突に大きな雪原が広がった。玉ねぎ畑かなにかだろう。 こんもり盛り上げたような新雪が丸く積もって可愛らしく、その上に、はしゃいで踏み込もうとしたけど予想以上の深さに戸惑って諦めたら…
積雪の季節になると、近所の交差点に出没するあずき色のおばあさんがいる。 元はおそらく茶色だったろうと推測されるが、長年日にさらされてすっかり色がさめたナイロンのコートを着ている。そのコートに全身の大部分を覆われているがゆえに、おばあさん全体…
Netflixで『アンという名の少女』season1を観ております。面白い。 不朽の名作をドラマ化『アンという名の少女』予告編 子どもの頃に読んだ本を違う世代になってから読み返すと、感情移入する人物が変わっていてまた新鮮に楽しめる、というのはよくあること…
今週のお題「雛祭り」 桃の節句が近いので、花売り場にたくさんの桃の枝が出ている。正直言うと、梅だか桃だかよくわからないのだが、菜の花やあやめとセットにされているところから類推するに、きっと節句用の桃であるような気がする。いや、本当のところは…
ネギ畑に雪が積もった。 もとい、ネギ畑ではなくただ土が入っているだけのプランターである。 一見するとそこには土しかないが、その下一センチくらいのところには、小口ネギの根っこが十本ほど埋まっている。すなわち、私の目には細く天へ向かう青色の筋が…
思いがけず暖かな日差しが降り注いだ二月のベランダで、ネギを植えた。 おおかた味噌汁の具として使命を終えた小ネギの白い根元をキッチンばさみで切り、新しい土を盛ったプランターに一本ずつ差していく。 いくら日中の気温が上がってきたとはいえ、まだ氷…
空が白むとうれしくなってやけに起こしに来るのは多くの猫に共通する習わしだと思うが、春の気配に誘われて我が家の猫も朝から粘り強くどうかしている。 夜というにはやや明るい気はするが社会通念上これを朝とは呼ばないであろうくらいの時刻、布団の周りを…
最近児童文学をせっせと読んでいるのであるが、中でも「おお、これはっ」と思った一冊。 なんか装丁と中身に乖離があるような気がしてもったいない。 ラブリィ! 作者:吉田 桃子 発売日: 2017/06/21 メディア: 単行本 映画を作ってる14歳の少年の話なのだ。 …
小さなグラスの中で紫陽花が咲いた。 ほどほどの日差しがふんわり降り注ぎ、遠慮がちにそそくさと暮れていくこのところの気候が切り花に良いのは明らかで、寒くなってから買った花はどれも驚くほど長持ちしている。 それだけでなく、栄養入りの延命剤に活け…
Netflixのオリジナルドラマ『クイーンズ・ギャンビネット』を観ております。 面白い。 『クイーンズ・ギャンビット』予告編 - Netflix 主人公の少女が孤児になるところから話が始まり、たどりついた孤児院でまったく自分の意思とは関係なく薬物依存への道を…
マグカップを新しいものに替えたい欲望が定期的に湧き上がるのである。 それは結局、仕事のときにも仕事の合間にも、いつも最も手近なところにあって、気分を変えるという意味では、見た目、手触り、重さ、唇に触れる感触、鼻先に触れる香りまで、ほんの小さ…
TV版から初めてネットフリックスで着々と鑑賞中のエヴァンゲリオンシリーズ、めでたく「劇場版」まで見終わりました。 相変わらず、辛気臭いし、シンジ君はブツブツ言ってて動かないし 「……うむっ、やはり見るのがつらいぞ」 と思っていたのですが、巨大フジ…
「今さら」という言葉にもめげず、ネットフリックスで1995年TV版のエヴァンゲリオンを見終わりました。 いやいや、びっくりした。 www.youtube.com 基本的にはウルトラマンとかガンダムに類する「大きくて重たそうなものがガツーンガツーンとぶつかる系」に…
お惣菜屋さんの前に、ここ一年くらいめったに見かけなくなったレベルの大行列ができていたのを、ナニゴトデアルカと観察したら、海苔巻きが山と積まれていた。 そうそう、節分節分。恵方巻恵方巻。 コロナ禍のおかげでたださえ季節感やら時間の感覚やら狂い…